TREATMENT 施術のご案内

顎顔面口腔外科

下顎前突(受け口)

下顎前突(受け口)の概要

総論

受け口は、上下のかみ合わせが逆の状態です。下アゴが大きい、前に出ている上アゴが小さいまたは奥に引っ込んでいる、もしくは上下の顎と歯のバランスの不調和が生じた場合にはエステティックラインの不正や、顔面美容に障害を生じさせ著しいコンプレックスに直結します。矯正歯科単独治療では長期の治療期間がかかるばかりでなく、歯の治療だけでは顎の骨や脂肪、筋肉、目元、鼻とのバランスがとれないことは言うまでもありません。顎顔面美容口腔外科手術なら短時間で全てが終わります。咬み合わせと顔貌の改善が同時に出来るというわけです。
短時間の手術によって美しい口元になり、表情も魅力的になります。受け口の治療方法には下顎骨歯槽骨骨切り術(ASO)、下顎枝垂直分割手術、下顎枝矢状分割手術という方法があります。どのような方法がよいかはCT検査による顎の骨の綿密な分析を行い、骨の形態と皮膚の状態を診断しドクターと相談のしながら決定します。1例としてASO法の場合の手術方法は、下あごの左右4番目の歯を抜き、下顎骨を削ってその分、後方へ下げる手術方法です。ほとんど腫れません。手術時間は約40分です。

下顎前突となる部位について

歯槽性下顎前突
骨格性下顎前突

歯槽性下顎前突の場合は歯の治療もしくは歯槽骨の治療で治ります。歯の治療には矯正歯科治療の場合と審美歯科治療の場合があります。歯槽骨の治療には歯槽骨レベルの手術で改善することが出来ます。
骨格性下顎前突の場合は下顎枝矢状分割手術や下顎枝垂直分割手術を行ったうえで、矯正歯科治療や、審美歯科治療を併用します。

初期の診断治療方針はとても重要です

治療のゴール(目的)が歯並びなのかかみ合わせなのか見た目の顔なのかを判断し、矯正歯科治療、審美歯科治療、顎顔面外科手術を選択しなければなりません。そして顎顔面の手術の場合はさらに鼻や目との整合性を考えなくてはいけません。これが、顎顔面外科手術が難しい手術と言われる所以です。

骨格性下顎前突における重症度と術式選択(当院の考え)

下顎全体の突出、下顎角部角度の開大(ロングフェイス)、下顎歯列弓アーチの過大、長いフェイスラインの改善には下顎枝矢状分割手術、下顎枝垂直分割手術を適応し、オトガイ形成術を併用することもあります。
手術後のかみ合わせには、矯正歯科治療又は審美歯科治療を併用します。

顎が出ているといっても顎先だけが出ているのか、歯のレベルなのか、歯槽骨のレベルなのか、下顎骨のレベルなのかを判断する必要があります。
どのレベルでもかみ合わせを考えた治療をしなければなりません。
顎先だけが出ている場合にはオトガイ形成手術がよいのか、ヒアルロン酸などのプチ整形で良いのかを判断する必要があります。

つまり歯槽性下顎前突手術は歯の治療と下顎骨手術の中間に位置しているもっとも簡便で効果で出やすい、多くの方に適応が望める手術です。

当院での治療の流れ

1. サージェリーファーストについて

骨格性下顎前突の顔貌の改善には下顎角形成手術(えら削り)、オトガイ形成手術(あご削り)に歯槽骨レベルの手術を手術を組み合わせる場合と下顎枝矢状分割手術や、下顎枝垂直分割手術を行う場合があります。いずれにしてもかみ合わせが手術で変わってしまう、もしくはかみ合わせを変える手術の場合には手術前に歯科治療を行う治療が通例です。
しかし、現代は医療技術が進歩し、矯正歯科技術、審美歯科技術も大きく飛躍しました。
そこで、従来のように手術前に歯科治療を行わないで、手術を行い手術後に必要な部分だけの歯科治療を行う方法が行われるようになりました。これがサージェリーファーストという概念です。サージェリーファーストは通院回数や歯科治療の煩わしさから解放されるとてもよい方法です。しかし、手術前に綿密な検査、診断、治療計画を作成しなければなりません。当院では咬合模型によるセットアップ手術、単純レントゲン、セファログラムレントゲンとオートマチック角度分析、線分析、CT検査と光造形モデルによるシミュレーション手術を行い、手術後のあらゆる状況を想定した治療プランの策定を行っています。

従来の方法では2週間以上の入院が必要でしたが、このような方法では日帰り手術(デイサージェリー)もしくはたった1泊の入院での手術が可能になりました。

ただどのような方法も残念ながら、健康保険の適応がないことが最大のデメリットということです。
われわれは多くの症例を重ね、健康保険の適応となるような行政への働き掛けも行っています。

2. CT検査

A,セファログラム
骨格的な評価はセファログラム分析を行います。線分析、角度分析を行い、頭の骨とかみ合わせの位置、下顎や上顎と頭の位置、顎と歯の角度や頭、顎、歯の距離や角度を計測して分析します。当院では解析ソフトを使用し、自動集計により比較検討を行っています。

B,コンビームCT検査と光造形モデルの手術シミュレーション
神経や血管、筋肉やじん帯、骨そのものの形態を3次元的に確認します。そのうえで、光造形モデルで患者様本人の顔の模型を作製し、骨を切るラインの設定や移動する位置の確認、固定方法の選択を手術前に行っています。手術前に模型上で何度も何度も手術することで、手術中に行うことは短縮され、手術時間の短縮により、腫れや痛みの減少につながり、日帰り手術に貢献している検査です。

C,咬合器セットアップかみ合わせ診断
かみ合わせの模型では前歯の被害関係や奥歯のかみ合わせの位置を確認し、咬み合わせが安定するかどうかを評価します。
手術後に食事や会話に影響が出ないように細心の注意が必要です。
術前の歯の治療の必要性や、術後の歯の治療の必要性を検査し総合的な判断をしています。
矯正歯科、審美歯科、顎顔面外科の総合的な知識が必要となる場面です。

下顎前突の治療方法

1) 顔面の骨格的なサイズやバランス、変形などの整容的な面からの診断。
2) 正常な咬合関係の確立顎顔面の形態と咀嚼機能的な面からの診断

A. 下顎前歯部のみの移動には前歯部歯槽骨分節後退手術
B. 下顎骨全体を移動する場合は下顎枝矢状分割手術又は下顎枝矢状分割手術垂直分割手術
C. 反対咬合が重度の場合は上顎手術とのセット

下顎の解剖

代表的な手術方法

1. 下顎前歯部歯槽骨後退手術
手術操作が簡単で、奥歯のかみ合わせが変わらない、後戻りが少ない、顎間固定が不要などメリットが多く、他の手術方法に補助的に組み合わせることも可能です。後方移動のみならず前方移動、挙上、低下など汎用性が多いこともメリットです。

2. 下顎枝矢状分割手術(SSRO)利点、欠点、種類、実際
下顎後退や下顎前突、開咬症(オープンバイト)顔面左右の非対称などに適応できる手術方法です。
顎矯正手術、顎変形症手術には頻繁に利用されている術式ですが、咬み合わせが治っても顎の下の脂肪や顔のバランスを考えないと整容学的な結果は得られません。当院では顔面形態とのバランスを考えた上で手術をするべきであると考えています。

3. 下顎枝垂直分割手術(IVRO)特徴、適応、術前診断、実際
SSRO に比べると手術操作は簡単な方法です。また、骨を固定する必要がないので、手術時間の短縮を図ることが出来ます。SSRO との比較ではくちびる周囲のしびれの発現頻度が少ないことや美容外科などでえらの手術をした後でも手術が可能なことです。デメリットは手術後の顎間固定が必要なことです。

下顎前突(受け口)の施術概要

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